状況を把握して支払いの困難度を判断
次に、家賃を滞納している借主の催告後の対応について解説します。
この段階で大切なことは、できるだけ詳しく状況把握をすることです。状況を把握することで、今後、あなたがどのような対応をすればいいのかが、ある程度、シミュレーションできます。
借主にヒアリングをしたところ、「単に支払い忘れていた」ということであれば、すぐに支払われる可能性が高いと判断できます。また、失業や倒産が理由で、なおかつ金策のあてがないとなれば、現実的に支払いが困難であることが分かります。
このような場合は、法的手段を早めにとることが得策と判断できます。
合わせて、相手のことを知ることも大切なことです。過去の家賃の支払い状況、近隣住人とのトラブル状況、職業や契約期間などを把握することで、適切な対処がしやすくなります。たとえば、近隣住人とのトラブルが多い人であれば、感情的になりやすい性格であることが推定できます。
このような人に対しては、対面で催告をする時、1人ではなく複数で行うと良いでしょう。
借主とのコミュニケーションのスタンスとしては、常に冷静な気持ちで対応すべきです。家賃を支払わないからといって高圧的になれば、相手が逆上する、開き直る、夜逃げをするなど、泥沼化することもあり得ます。極端な場合、借主がやりとりを録音していることもあり得ますので、いくら相手が挑発してきても、常に冷静な気持ちを失わないことが大切です。
冷静にコミュニケーションをしつつも、このまま滞納家賃が支払われなければ法的手続きをとる可能性があることはきちんと伝えていきましょう。