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無断で室内に入ることは許されない

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まず、賃貸借契約が継続している間は、借主は貸室を使用する権利を有しているという原則があります。ですから、たとえ貸主であっても、借主から承諾を得ない限り、原則として室内に立ち入ることはできません。借主から承諾を得ないで勝手に合カギを使って部屋に立ち入ると、住居侵入罪(刑法130条)という犯罪に問われてしまいます。
なかには、契約書に「貸主は、必要がある場合には、借主の承諾なく貸室内に立ち入ることができる」という条項が設けられていることがあります。
このような条項を設けていれば、室内に立ち入られることを借主があらかじめ承諾していたとみなし、貸主は勝手に室内に入ることができるように思えます。しかし、賃貸借契約書のなかで、いくらこのような条項を設けていても、貸主が室内に立ち入る際には、原則として、借主の承諾を得ることが必要です。
貸室は借主にとって極めてプライベートな空間です。このような条項を設けたからといって、貸主が借主のプライバシー権を奪うことは許されません。

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